先日、ChatGPTとの会話の中で見つけた、非常に重要な気づきをまとめる。
昨年、パニックを頻繁に経験してから、自分が学生時代に、もっと強い虐待的なストレスを受けながらも、パニックにならずに眠れていたことに、疑問を感じてカウンセラーさんとディスカッションした。
学生時代の私は、先輩からのいじめや元教授からのハラスメントを、「実験させてもらえなくなるかもしれない」「論文出させてもらえなくなるかもしれない」「博士とらせてもらえなくなるかもしれない」という恐怖心のもと、反抗せずに、起きたことを黙って受け入れ、魂を解離させて、感情をなるべく感じないようにフリーズし、博士課程を切り抜けた。おかげで、博士号も手にし、アメリカに留学もできたが、うつ病のようなものを発症し、長年明け方の希死念慮やその他、諸々の身体症状に何年も悩まされた。
この時に起こったことが、背側迷走神経が強烈に働くこと、つまり以前のブログで自分が名付けた「背側迷走神経のギアセカンド」が発動し、身体的にシャットダウン・解離・フリーズすることで、何年も研究室での虐待から身を守り続けていた、と理解できたのは病を発症した2015年から10年経過した昨年2025年になってからである。
背側迷走神経のギアセカンドが発動してから、希死念慮を経験し、朝起きれなくなったが、よく眠れていた。むしろ、寝過ぎていたくらいであった。それは渡米してからもそうで、うつ病の人がよく経験して悩む「不眠」の症状が自分には現れなかった。一方で、アンヘドニアにもなり、喜びや達成感も感じられなくなった。アパシーでもあり、せっかく留学しているのに、遊ぼうという気持ちが湧いてこなかった。留学して、比較的早くいい論文を出したのだが、その時も喜びの感情をあまり感じられなかったと記憶している。また、飛行機に乗っても、高いところに登っても怖くない、みたいに、恐怖心の低下の症状も見られた。
コロナ禍以降、自分は友人と遊ぶことが増えて、旅行も頻繁にするようになった。以前より人生に楽しみが増え、生き生きワクワクすることが徐々に増えていった。それと同時に、以前の研究室のことがより怖くなっていった。それまで毎日のように、なぜか以前の研究室のHPをチェックしていたのに、コロナ禍以降、ほとんどチェックしなくなり、むしろ閲覧するのが怖くなっていった。
日本に帰ってきてから、また日本のアカデミアに所属することで、ハードな環境に身が置かれて、トラウマの再体験のような形で、過覚醒してしまい恐怖で一昼夜寝れないということを度々経験して、徹夜状態でラボで働いていた。昨年はあまりにその頻度が増え、自分で対処できなくなり、精神神経科に通い、睡眠薬を処方してもらうようになった。一方、過覚醒を繰り返すことで体調が良くなっていった感覚もあり、えずいたりルミネーションしたりする頻度が現象した。また、ちょうどこの時期からランニングする頻度も増え、昨年はキックボクシングにも通い出した。精神神経科に通い出した一方で、自分は非常に元気になっていったのである。
先日、カウンセラーさんに「学生時代みたいに、今もシャットダウンできていたりフリーズできていたりすれば、不眠に悩まされることもないのに」と告げた。でも、シャットダウン・フリーズ・解離には多くのリスクが伴い、事実、私は渡米して安全な状況に身が置かれてからも、3年間は強烈な希死念慮が続き、アンヘドニアもなかなかよくならなかった。「今、過酷な職場で、ストレスを真正面から受けると過覚醒して寝れなくなっちゃうから、しばらく解離して、今の職場を脱出したら解離を解除しようっと」みたいに気楽に使えるカードではないのである。哺乳類がシャットダウン・フリーズ・解離からの脱出が苦手であることはポージェス博士も言っている。
【読書感想文】ポージェス、ラヴィーン、ウォーカーによる複雑性PTSDに関する本の違い
それと、今の自分が再びシャットダウンの状態に移行できない状況を鑑みると、もしかすると強烈な解離状態というのは、多くの人にとって人生で一度だけ使えるカードなのではないかと感じる。PTSDでパニックになっている状態というのは、いわば体が再びシャットダウンに移行することを拒絶している状態ともみえる。
「うつなまさんはアメリカに来てフリーズした状態から解凍したのですよ」とカウンセラーさんから言われた。
そして、これが一番重要な発見だったのだが、自分は解凍することで、過覚醒しパニックになりやすくなってしまったが、一方で楽しさや喜びもまた感じられるようになったということである。希死念慮も大幅に低下した。
最近は映画もたくさん見るようになったし、美味しいものをたくさん食べ歩くようになった。キックボクシングみたいな新たな挑戦もできるようになったし、稀に女性とデートするようにもなった。
背側迷走神経のギアセカンドによって、恐怖と喜びは同時に凍結し、そして解凍も同時に行われる。どちらが片一方ずつ凍結したり解凍したりするということはあり得ないように思う。
今の私は、病気(過覚醒しやすい)だけど元気(喜びも感じられる)状態であり、シャットダウンしている時の状態は、病気じゃない(寝れる、一見、日常生活を普通に送れている)けど元気でもない(アンヘドニアやアパシーで、喜びも感じられないし、楽しいことをする意欲も湧いてこない)状態だった。
だから、もしあなたが今、PTSD由来の過覚醒に苦しめられていたとしても、それは非常にしんどく耐え難いことなのであるが、感情が融解し、ポジティブなものもネガティブなものも感じられるようになった証拠でもあると、覚えておいてほしい。
「こんなことなら、フリーズしたままの方が楽だった」と思える日もあるけど、でもフリーズした状態では人生の喜びも感じられない。そしてそれは決して、どんなに過覚醒が苦しくても、戻ってはいけない状態であると思うのである。

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