アメリカにいる時にAva Maxという歌手にハマり、現在に至る。おそらく日本人で一番Ava Maxの曲を聴いているのではないかと思う。なぜなら、Ava Max以外の曲をほとんど聴かないからだ。
過去のブログでも書いたように、自分は家庭の事情から流行に疎くなり、思春期に流行りのミュージシャンを追うということが全くなかった。
もちろん、平成に流行った音楽はそれなりに知っているのだが、両親が聴いていたユーミンや中島みゆきが比較対象になり、それと比較するとどれも陳腐というか勢いで押し切っている感があり、好きな曲はそれなりにあったのだが「特定の歌手にハマる」ということがないまま、アメリカへ留学し、30代へと突入していた(余談だが、平成のJ-POPは音楽の音が大きすぎてなんて言っているかわからない曲が多かったり、そもそも滑舌的になんて言っているのかわからなかったり、英語の歌詞は文法や用法が変なものが多かったり、なんなら日本語ですら使い方を間違っている曲が多かったりと、めちゃくちゃなのだが、それでいて名曲揃いで、良くも悪くも非常に活力と勢いがあって、色々な物事を勢いで押し切れた時代だったのだなと感じる、令和の今日この頃)。
Avaとの出会いは近所のSubwayであった。時はコロナ禍初年度、ワクチン接種前の出来事である。NIHのカフェテリアが閉まっているので、私はいつものように近所のSubwayで朝食兼昼食のでかいサンドイッチを買っていた。
アメリカSubwayの店内メニューは機能しているのだろうか?
サンドイッチが出来上がるのを待っている最中、ふと店内に流れている音楽が気になった。女性の歌手で、すごくメロディーとリズムのいい曲だった。
「そういえば、アメリカに来て、メンタルヘルスの勉強と研究ばかりで、それでコロナ禍に突入して、全然現地の流行りとか追えていないよな…」と少し寂しい気持ちになった。
Shazamという店内BGMなどから音楽の曲名を探し当ててくれるアプリをスマホに入れていたので、そのSubwayでかかっていた曲を調べてみた。
すると
Kings & Queens – Ava Max
とでた。
「ふ〜ん」で終わっても良さそうだったのだが、せっかく留学しているのだから、アメリカンカルチャーに触れたいという欲求もあったし、何より曲がめちゃくちゃ好きな感じだったので、帰宅後改めて調べてみた。すると、MVがあり、これが当時2億回くらい再生されていて、めちゃくちゃ可愛く、かっこよく、独特で、最高だったのである。
何回も繰り返しこのMVをリピートし、Ava Maxのことを調べ、アルバムが出ていることを発見し、その日のうちに1st AlbumであるHeaven & Hellを購入した。そこからはただひたすらAva Maxを車の中で無限リピートする日々であった。このアルバムの曲は基本的にどれもいいのだが、特にお気に入りなのはCall Me Tonightである。
2023年には2ndアルバムのDiamonds & Dancefloorsも発表され、そちらはCDで購入し、留学が終わるまで車の中で聴き続けた。
Ava Maxのライブにも2回行くことができた。1度目は2022年の12月にDCで開催されたJINGLE BALLというたくさんのアーティストが出るライブだった。正直、Ava Max以外は目当てでなく、知らなかったのだが、他のアーティストの演奏も楽しめた。
だが、Ava Maxのパフォーマンスが圧巻だったと思う。自分が大ファンであるということが一番の要因だとは思うが、歌い方、ダンスのキレ、ダラダラトークしないで早速歌い始め、持ち時間にたくさん歌を詰め込み、歌い終わったら颯爽と帰っていく。生で推しのパフォーマンスを見るのが初めてだったので、自分は感動し、もっとずっと聴いていたかった。

帰りのメトロで若いお兄ちゃんが「みんな良かったけど、Ava Maxが一番良かった。彼女はポップミュージシャンだけど、それでも彼女のパフォーマンスはアメージングだった」と言っていたのが印象的で、いまだにそのことを覚えている。自分も「そうそう!」と心の中でagreeしていた。
2度目はSilver Spring開催されたOn Tour (Finally)というライブだった。小さな会場の立ち見のライブでものすごく臨場感があった。
Ava Maxの単独ライブだと思っていたのだが、前座としてBand Of Silverといういかにも地元の大学生により結成されたみたいなバンドが出てきた(SilverはSilver Springからとっていると思う)。そして残念なことに、この前座の持ち時間が異様に長く、自分含め、会場のみんなも「本当にAvaくるのかな?」と疑問に感じ始めた。

だが、ようやくBand Of Silverの出番も終わり「次はいよいよスーパースターのAva Maxの登場!」と紹介してくれた。その時点で1時間近く経過し、立ち疲れていたが、ほっとして元気が出てきた。
いよいよAvaが出てきた。だが非常にアンラッキーなことに、Band Of Silverの時はいなかったのに、突如として自分の目の前に大きな男が現れ、自分の視界を塞いだ。自分の不運を嘆いていた。立ち見でいくらでも場所の選択肢はあったはずなのに、なぜこの大男の真後ろなんだ…早めにきたのだから、最前列近くをキープすることができたのに…と。でも自分にとってこれが人生初の小さなライブハウスでの立ち見だったのでしょうがない。経験不足である。次に活かそう、と思ったが、果たして次にAva Maxのライブを見る機会は訪れるのだろうか…千載一遇のチャンスが大男によって邪魔されてしまった。
それでも、Avaは左右にたくさん移動してくれ、Avaの姿をたくさん目に収めることができた。感動して、涙がたくさん出てきた。
Avaはトータル18曲歌ってくれた。あっという間だった。かけがえのない時間だった。本当はもっと彼女のライブに行きたかったのだが、これが自分にとって最後のAvaのライブとなった。
Ava MaxはTaylor Swift やLady Gagaほどの地位には来れていない。もちろん、自分は現在活躍しているアーティストの中では一番好きなのだが、最近でた3rdアルバム含めて少し低迷気味である気がする。思春期が経験しそうな「推しのアーティストがもっと売れてほしい!」という思いをアラフォーになって初めて経験している。
自分が日本とアメリカの音楽シーンの違いについて感じたことなのだが、アメリカは「ライブパフォーマンス至上主義」な感じがある。Live映像のコメント欄などに「CDよりもbetter」とかそういう「Liveでの歌声がどうか」というコメントが非常に多く、いくら楽曲が良くてもライブパフォーマンスが伴わないと、そこまで評価を受けない印象がある。逆に日本の音楽シーンは「音楽はCDで聴くもの」という前提がアメリカよりも大きいためか、楽曲の良し悪しが一番重要で、ライブパフォーマンスに関してはそこまで求められていない印象がある。
Avaがアメリカ国内の評価が現状維持にとどまっているのも、Taylor Swiftなどのトップアーティストと比較した際に、ライブパフォーマンスが圧巻とはいえないからなのではないかと思う。彼女らと比較するとAvaは声のヴォリュームはそれなりに出るのだが、肺活量が足りていない感じが否めない。でもあんな小さい体でやってるのだから、しょうがないよな、とも思う。Michael Jacksonからの系譜なのか、アメリカのトップのポップスターはとにかく皆、声量お化け、ダンスのキレお化け、ライブパフォーマンスお化けである。
逆に、日本人である自分になぜAva Maxがそこまで刺さったのかと言われると、楽曲の良さで勝負していて、特にサビの部分がはっきりしていて、わかりやすい楽曲が多いからなのではないかと思う(最近の音楽は進化しすぎてどこがサビなのかわかりづらい曲が多い気がする)。
また、Avaの独特なハスキーボイスは耳触りが極めてよく、楽曲も何回も聴いているうちに癖になるものが多い。1stアルバムではKings & Queens目当てで聴き始めたが、リピートしているうちにCall Me Tonightが一番のお気に入りになり、2ndアルバムではMaybe You’re The Problemが一番の目玉であるが、リピートしているうちにWeaponsが一番お気に入りになり、さらにリピートしているうちにSleepwalkerが一番のお気に入りとなった。3rdアルバムではWet, Hot American DreamからKnow Somebodyへとお気に入りが変遷している。
もっと流行っていつか日本に来てくれないかなとか、またアメリカ行ってAva見に行きたいなとか、そんなことを常々思っている。


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